松田正彦教授

(立命館大学国際関係学部 教授)

 IDFC実行委員会から今年度の日本=ミャンマー学生会議企画が完了したとの報告を受け、嬉しく思っています。

 2年目となった今年はミャンマーで総選挙がおこなわれた年でもありました。実行委員メンバーらは、今年度の企画を具体化していくにあたり、選挙前後に起こるかもしれない不安定な状況を想定して、できるだけ開催時期を選挙とずらすように検討を続けたようでした。一方では、日本側の諸機関から支援をいただいている関係上、日本の予算年度内で事業を完遂することが求められます。今回の「2月初旬開催」はそれらの狭間で行き着いた彼らの判断でした。選挙後の政権委譲が大きな混乱もなく進みつつある現在となっては、遠い過去の取り越し苦労であったようにさえ感じてしまいますが、彼らが慎重な判断を一つ一つ積み重ねてきた結果として、ほぼ予定通りに活動を終えられたのだと思います。(ただし体調不良者を複数出してしまったことについては反省すべき点を洗い出して今後に活かしてほしいと思います。)

 

 また、今年度はミャンマー第2の都市でありかつての王都でもあるマンダレーへと活動の舞台を移しました。2年目にしてヤンゴンを離れての開催を追求する姿には、彼らの持ち前である行動力と自由さが溢れていました。そこでは、「昨年の経験を活かす」「足場を固める」などといった発想よりも、新しいことに取り組む喜びが勝っているようでした。私が初年度に感じた大胆さは実行委員メンバーの入れ替わりによって、そのまま保たれているのだろうと想像します。

 慎重さと大胆さをうまくバランスさせた判断の積み重ねの上に、関係する多くの方々の支援があって、今回の企画が成功に導かれたのだと思います。今後の活躍に期待します。(昨年度報告書より)